2006 歯の健康は全身の健康に 6月4日~10日は”歯と口の健康習慣”です!
- 院長コラム
口腔細菌のコントロールが全身の健康に!
私たち口の中には、口腔フローラと呼ばれる口腔細菌群が住んでいて、腸内フローラや皮膚フローラと並んで三大フローラと言われています。その細菌は500~700種類に及び、様々な性質を持っています。この口腔細菌の一部が悪さをすることで口の中の健康状態を害し、むし歯や歯周病が引き起こされます。また、近年ではお口の健康と全身の健康との密接な関係が明らかになりつつあります。そのため、口腔細菌の状態を良好に保つことが全身の健康維持のために大変重要なのです。
むし歯菌っているの?
むし歯は歯垢(プラーク)の中に潜む細菌が糖分を分解して酸を出し、歯のエナメル質を溶かすことで発生します。
ミュータンス菌がその代表的なものとして知られていますが、それ以外にも酸をつくる細菌はたくさんいます。ですから”むし歯菌”というものがいるわけではありません。
むし歯を防ぐには?
甘いものを食べなければむし歯にならないかというとそうではなく、問題はその食べ方にあります。ダラダラと食事をしたり間食を頻繁にしていると、口の中では常に酸が作られて歯が溶け続けます。食事や間食は時間をおいて菌の活動を抑えましょう。
歯垢(プラーク)は菌の巣窟
歯磨きを1日でも怠ると、歯の表面にはネバネバした滓のようなものがたまってきます。歯磨き直後のツルツルした表面とは異なり、舌で触れるとザラついた感じがあります。これが歯垢(プラーク)と呼ばれるもので、その中には1グラムあたり1,000億個もの細菌が潜んでいます。お口の二大疾患であるむし歯や歯周病は、ともにプラーク中の細菌によっておこる感染症で、多数の細菌が関与しています。しかしプラークの中の細菌は、薬で撃退したり辞去したりでいません。また体の免疫細胞でもやっつけることができないのです。
菌の恩寵である歯垢を取り除くには、正しい歯磨きが最善の方法。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスを使って歯垢をしっかり落としましょう。また、自分では取り除けない歯垢を除去するするために、歯科による専門的なクリーニングも必要です。毎日のていねいな歯磨きと定期ていなプロによるクリーニング。この2つの柱で菌に勝利しましょう!