1906 放置しておくと怖い!大人のむし歯
- 院長コラム
“広くて浅い”のが大人のむし歯
大人と子どものむし歯には、そのできかたにも違いがあります。子どものむし歯は、一般的に“狭くて深く”入口は狭くても奥の方で進行していて、歯の神経まで達していることが多いため、痛みを感じます。大人になると、よほど歯みがきができてない人でないかぎり、こうしたむし歯はできにくいのです。大人のむし歯の特徴は“広く浅い”ことです。この状態を「慢性う蝕」といい、歯が茶色っぽかったり、黄ばんだ感じになり、さほど深くなく広範囲に広がって歯を弱めていきます。そして浅いため、神経まで到達せず痛みを感じることは少ない傾向があります。また治療のために、すでに神経をとっている場合、むし歯が進んでも痛みはでません。なかなか気づきにくいのが大人のむし歯なのです。
むし歯で起こるお口のトラブル
食べたいものが食べられない
噛むと痛みがあるようなむし歯の場合、固い食べ物を避けたり、むし歯とは反対の歯だけで噛むようになり、食事が不自由になります。
強い口臭の原因になる
むし歯を放置すると、その穴に溜まった食べかすなどが腐り、強い口臭を発生させる原因になります。
他の病気を引き起こす可能性も
歯は血管を通して体の様々な器官とつながっています。むし歯菌が肺に運ばれると肺炎を起こすこともあります。心臓へ運ばれると心内膜炎や心筋梗塞の原因にもなります。
噛み合わせにも変化が起こる
むし歯によって歯が欠けたり大きさが変わってしまうと、隣接する歯の噛み合わせや歯の位置のバランスが崩れ、歯並びが悪くなったり、噛みにくくなることがあります。さらに顎の関節にも異常をきたす場合もあります。