No.1503 「素朴な疑問!?なぜ治療は一度でできないの?」
- 院長コラム
「歯医者の治療は何回も通わなければならないから大変。なぜ一度に時間をかけて早く終わらせてくれないのだろう」そんな疑問をお持ちの方は意外に多いようです。
むし歯の場合、軽いものであれば一日で治療を終了することもあります。しかし、むし歯が進んでいるほど、治療には時間がかかってしまいます。
例えば、むし歯が「神経」まで達している場合、神経を残せるのか、取らなければならないのかの判断をしなければなりません。ここで数日かかることもあります。また、歯の痛みが激しいときには、長時間治療することで歯を刺激してしまい、さらに痛みがひどくなってしまうことがあります。このような時には一回の治療時間を短くして、少しずつ治療していく方がよい場合もあります。
次に、神経を取った場合ですが、病巣が根っこの先にまで達しているようなら、最近を減らして再発の恐れがなくなるまで何度も消毒をくり返さなければならないケースもあるのです。
ここでの治療をいいかげんにしてしまうと、後で痛みが出てしまう可能性があります。
さて、神経の入っていた空間がきれいになると、次はその空間を密閉し、いよいよ被せ物の型取りに入ります。ここでも、むし歯がひどくて削った部分が大きい場合は、被せものが安定するよう、支台を入れなければなりません。その支台のための型取りに、一回余分に通院していただくことになります。
誰もが忙しい現代社会の中で、歯の治療に何度も通うのは大変ですが、後で痛みが出てやり直しということになると、かえって治療が長引いてしまいます。あせらず、根気よく治しましょう。